これまでにサッカー選手として東南アジアを中心とする発展途上の国々を見てきました。
その一つにスポーツの環境格差があります。
僕は子供の頃にJリーグに憧れてサッカーに夢中になりました。
日が暮れてもボールを蹴るのが楽しくてたまらなかった。通っていた小学校のグランドで自主練習を毎日のようにしていた。
隣にある保育園の駐車場の明かりを頼りにボールを蹴り続けていました。
なぜ、そんなふうに頑張っていたのかと言うと「スポーツはみんな平等だからね」と言う言葉によるものだ。
頑張ればきっと自分も上手くなれるんだと思って、その機会はみんな平等なんだと僕は思ってきた。
しかし、海外に出て、さまざまな国のスポーツ環境を見てきて、それは必ずしも平等ではないと言うことを知った。
だけど、僕はスポーツは平等であってほしいと思う。
さまざまな国に渡って、さまざまな国の人たちと一緒に同じ目標を共有して戦ってきた。
彼らの努力への気持ちと、僕のそれとが変わらなくとも、違いがあった。
僕が日本という豊かな国に生まれたからこそ得られた恩恵というのも数多く見てきた。
豊かな事が悪いのではなくて、そうしたスポーツの環境格差が少しでもなくなったらもっとスポーツは素晴らしいものになるのではないかと思った。
モンゴル代表へ支援をした時の気持ちとしては、せっかく自分達の力で日本代表とワールドカップ出場への予選を戦う権利を掴んだのだから全力をぶつけて欲しかった。
スポーツの環境格差
それがその国のサッカーの発展、またアジアの発展は日本の強化にもつながると僕は考えているので、そうした意味で日本人として取り組めればと思い、モリヤマスポーツさんの多大なご協力を得て実現をさせていただきました。
今回のアフリカへの支援も、そうしたスポーツの環境格差というのが少しでも改善されて、誰しもが全力で夢を追いかける情熱を持てることで、スポーツ以外にもより良い効果をもたらす事ができるのではと思っています。
途上国などでは、なかなか社会が思った通りに動かないことも多々あります。日本のような当たり前が通じないことも多くあります。
スポーツでは、「努力をする事によって、目標達成に近づける」というメッセージが体験的にも伝わりやすいと思います。
モンゴルでは、モンゴルだから無理だとか
僕の今いるラオスでも、ラオスだから日本のようにはいかないんだよ・・・
そんな言葉をよく耳にします。
でも、僕はそうじゃないと思っています。
環境による格差がそうした思いを抱かせているのは確かだけれど、だからと言ってその国に生まれたから希望を持てないのではないと思う。
そこに微力でも必要なものを届けるという活動から背中を押してあげられたらと思っています。
結構ボロボロになってもそのまま頑張っている選手も多くいます。頑張ることで怪我をしてしまったらもったいないなとも思います。
今回は、初のアフリカへの支援となりました。
支援先はウガンダで活躍しているソルティーロブライトスターズF Cです。
僕は特に国とか地域とかは関係なく、必要としているところに必要なものを届けて、喜んでもらってさらなる努力をきっかけとなればいいなと思っています。
でも、なんだか初めての地域に物資が届くというのはワクワクしました。